技術紹介

電気自動車の互換性と「チャデモのプロトコル」


V2Hシステムは世界共通でも、クルマは共通で使えない?

最近、電気自動車の大きな蓄電容量が利用出来ると注目されているV2Hシステム。
どんな電気自動車でもV2Hシステムを使えば蓄電池として利用出来るのでしょうか?

残念ながら、答えは「ノー」となります。

なぜかと言えば理由は簡単! 電気自動車の急速充電器について以前このHPでも取り上
げたことがあるように、使われているコネクタ規格が国によって、さらに自動車メーカー
によっても違うからです。
これには電気自動車とやり取りするのに必要な信号部分の通信規格 (プロトコル) もコネク
タ同様に違うので、蓄電池の充放電をコントロールする信号のやり取りが出来ない。つまり
V2Hシステム で電気を利用(コントロール)することが出来ないという理由もあります。


「えーっ、電気自動車のコネクタはメーカーによって全部違うものなの?」ですよね。
いえいえご安心ください。

電気自動車、急速充電のコネクタ規格は「CHAdeMO/チャデモ」

国内で製造/販売されている電気自動車のコネクタは「CHAdeMO/チャデモ」と呼ばれ
るものに統一されています。また国内のV2Hシステムに使われているコネクタも同じ物
が使われていますので、通信規格 (プロトコル) もチャデモを基準にしたものとなっていま
す。つまりこのコネクタ規格の電気自動車は同じようにV2Hシステムとして使えると言
う事になります。

チャデモ協議会の資料によると、コネクタおよび信号の方式は以下のようになっています。

世界の急速充電器の比較-1




















また比較表で使われている言葉、略号の意味は下記を参照願います。

世界の急速充電器の比較-2



















国内で販売されているV2Hシステムに適合する自動車メーカー

現在、国内の急速充電器に対応したコネクタを装備している電気自動車やプラグインハイ
ブリッドと呼ばれる自動車はチャデモが使われていて、通信規格 (プロトコル) は適合して
いるのですが、V2Hシステムのメーカー(三菱電機、ニチコン)による蓄電池利用の動
作確認ができているメーカーは、
トヨタ・日産・三菱 自働車製のEVおよびPHEV車と
なっています。

※ これ以外の自動車メーカー製電気自動車などでも、変換アダプターを使った充電には対
 応できるようになっているものがあります。

 

詳しくはデンセンのHEMSスタジオで!